2021年2月
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90日レポート・居所報告は不要

タイ永住権を取得すると、入管への「90日レポート」と「居所報告」が不要になる。
居所報告が不要なので当然、国外からタイに戻った際の「居所報告のアップデート」も不要だ。
このように永住者は、外国人がタイに住まう上での「入管三大厄介事」、
すなわち、
◆「毎年のビザ延長」
◆「90日レポート」
◆「居所報告」(+帰タイ時のアップデート)
この三つから、完全に解放される。
楽になった。「解放感」は大きい
つまらないことかも知れないが、しかし、この三つがタイの外国人居住者にもたらしている不便は計り知れない。
こちらは正しく準備しているのに、突然の条件変更で右往左往させられることも少なくなかった。
なにより、常に手続きのタイミングに合わせて生活や仕事を設計しなくてはならなかったし、「次はいつか?」を常に意識していて、頭から離れることがなかった。
それだけに、永住者になりこれらが一切なくなって、とても楽になった。
もはや、生活や仕事がこの期限に縛られることはないし、だから思い浮かべることもない。
この「解放感」は正直なところ、かなり大きい。
手続をほぼ勤務先任せに出来ている人にはそうでもないかも知れないが、私のような全部自分でやっていた者にとっては、なおさらだ。
永住者にはなぜ不要なのか?
永住者は、ビザ延長がないのは当然としても、どうして「90日レポート」と「居所報告」が不要になるのだろうか?
根拠規定は「タイ入国者法」
「90日レポート」と「居所報告」を定めているのは、「1979年タイ入国者法」第37条の各項だ。
第37条は「一時滞在許可を受けた外国人」を対象にしている。
「90日レポート」と「居所報告」は「一時滞在許可を受けた外国人」が対象
「タイ入国者法」第37条で言う「一時滞在許可を受けた外国人」とは、タイ滞在に「滞在期限」があるすべての外国人だ。
入国スタンプに「滞在期限」が押されていれば、「一時滞在許可を受けた外国人」である。
これはビザの種類で言えば、ノン・イミグラントビザをはじめ観光ビザやトランジットなどあらゆるビザそれに「ビザなし」が、みな「一時滞在」だ。
要するに「永住者ではない外国人」は、「すべて一時滞在」なのである。
永住者は「一時滞在」ではないので対象から外れる
永住者になると、タイに「滞在期限」はない。
このように、永住者はもはや「一時滞在」ではないので、「タイ入国者法」第37条の対象から外れる。
そのため永住者には、第37条が定める「90日レポート」も「居所報告」も、不要になるのだ。
永住者の入国スタンプには滞在期限が押されない
永住者は一時滞在者ではないので、タイの滞在期限がない。
なので、タイ入国スタンプにはタイ人と同様に、入国日のみが押印される。
滞在期限は押印されない。

「タイ入国者法」が読みたい人はこちら
興味ある人は少ないとは思うが、タイ語で「タイ入国者法」を読みたいなら、こちらだ。
PDFで開く。(タイ語のみ)