3年かけた私の申請資格づくり

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2020年8月

3年かけた私の申請資格づくり

7年前にも申請を考えていたが・・・

私が最初にタイ永住権取得を決意したのは、申請の7年前だった。

タイに永住して、この国にドンとしっかり腰を据えてかかると決意したことが、最大の理由だった。

「ノン・イミグラントビザ」の「カテゴリーB」(ビジネス。いわゆるNon-B)から転じて、「カテゴリーO」(結婚。いわゆるNon-O)を何年も保持して来たが、長いタイ暮らしの先を思うと結婚Non-Oビザでは、配偶者と離別した時点で資格を失うことも正面から考えざるを得なかった。

また、ビザのままではいずれの種類であろうと、毎年の延長がずっといつまでも付きまとう。
将来ある時に何らかの理由で延長が出来なくなってしまう可能性はゼロではないから、タイ居住の「永続性」が担保されているとは言えない。
このような潜在的不安定さも、きちんと考えざるを得なかった。

地元のチェンマイ入管が慢性的にキャパシティーオーバーで、毎年の結婚Non-Oビザの延長に、夫婦で堪えがたい不便を強いられ疲労困ぱいしていたのも、もう一つの理由だった。

「現役を退いてリタイア年代になって独り身になればロングステイ・ビザで十分だ」と言う人もいる。
この発想は危険で、私は採らなかった。
なぜかと言えば、20年後にタイのロングステイ・ビザがどんな条件で存続しているのか、さらにはロングステイ・ビザそのものが存続しているかどうかなど、全く誰にも分からないではないか。

7年前にも永住権の申請資格はあったのだが、しかし、当時はすぐに申請する訳には行かなかった。

申請しようと思っていたら就労歴が途切れ、また1年目から・・・

タイ永住権申請の基礎条件のうち、就労者であれば、タイでの就労経歴について「労働許可証(ワークパーミット)の更新が3年以上連続している」というのがある。

わたしは7年前に永住権申請を考えていた矢先、あいにく、当時運営していた自分の法人を手放すことになった。
すぐにまた新法人を設立したが、就労先が変わったために前の労働許可証を返納して、新たな労働許可証の発給を受けた。
新旧の労働許可証に日数が空き、連続しなくなったことから、永住権申請上の就労年数が途切れて1年目に戻ってしまった。

これによって申請資格が失われ、3年以上の就労歴の積み上げが、もう一度必要になった。

今から3年後に申請するぞと決めて、成功!

これを機に、「ならば今から最短となる3年後に確実に永住権を申請しよう」と心に決めた。
3年後には他の申請資格もすべて整って、すぐさま永住権申請が出来るよう、計画的に準備して行くことにした。
その結果、労働許可証の延長ベースで3年2か月目に、正式申請することが出来た。
「3年2か月」とは、申請資格のひとつである「3年以上の就労歴」をわずかに2か月上回っただけなので、文字通り「最短」と言えると思う。
このように3年かけた再準備がうまく進んで申請受理に至り、永住権取得に結実した訳である。

タイ永住権を申請する気があるなら、早い方が良い(たぶん)

以下は、私の全くの私見だ。

タイの永住権をぜひ取りたいと思っていて、申請する条件も揃っているのに、いざ実際に申請となると二の足を踏んでしまい、踏ん切りがつかない人もいる。
こういう人は往々にして、そう思ったまま3年も5年も先延ばしにするものだ。

そういう人には、早く取った方がいいと言いたい。

今なら申請できるから、ならばいつでも申請できるとは限らない・・・

今なら申請資格が満たされているからと言って、だから今後もいつでも申請できるとは限らない。
なぜなら、今なら満たしているはずの申請資格や、今なら申請準備に掛けられる資金的・時間的余力は、時間が経つと、思わぬ理由で失われてしまうかも知れないからだ。

それは、急な離職かも知れないし、大きな出費だったり、急病だったりするかも知れない。
自分だけではなく家族を含めてだ。

また、定年退職してしまうとタイ永住権を得られる可能性は極めて小さくなる。
十分な資産を築いて「投資」で申請するか、タイ人配偶者ないし子が有職ならばその「被扶養者」で申請するしか、方法はない。

人生の山谷や荒波に直面しても、永住権があれば安心

逆に、永住権があれば、そういう人生の山谷や荒波に直面したとしても、一生涯タイに住まうことが出来るという根本的なステイタスは、決して揺らぐことはない。

このような、ステイタスの一生涯に渡る安定と、ここから来る安心感はとても大きい。
私はこれこそ永住権の大きなメリットだと感じている。

永住権申請の努力は1回するだけ

当然だが、永住権申請を準備する努力をせねばならないのは、生涯に1回だけだ。
書類準備に必要な期間は3カ月程度でしかない。
だから、申請資格さえ満たされているなら、後は「生涯に一度だけ、3カ月ほど頑張れば」申請できるのだ。

申請先延ばしは恩恵を受ける年数を縮めて、損をする

それに、永住権をどうせ同じ手間ヒマと経費をかけて取るのだったら、早く取った方が、永住権の恩恵にあずかれる期間が長くなる。
逆に言えば、申請する資格も気持ちもあるのに先延ばしにしている人は、取って恩恵にあずかれるその先の年数を、自分で縮めて、損をしている。

ならば、本当に永住権を取るつもりならば、これ以上先延ばしにする理由はあるだろうか?

これが、タイ永住権を申請する気があるなら、早い方が良いと思う理由だ。

永住権は、取れる時に確実に取るのが大事

要するに、永住権が取りたいなら「取れるときに確実に取る」のが、大事だということだ。
自分ならいつでも取れると思って先延ばしにすると、実際のところ、その先がどうなってしまうかわからない。
ただ、無理をしてまで取ることを推奨するものではないのは、もちろんだ。

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