外国人身分証明書の延長

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2021年6月

外国人身分証明書 Certificate of Alien の延長

2020年6月にタイ永住権を取得したので、居所を所管する警察署から「外国人身分証明書」Certificate of Alien ใบสำคัญประจำตัวคนต่างด้าว の発給を受けた。
外国人身分証明書は、永住外国人だけが保持する冊子だ。
永住権を持たない外国人は保持する必要はなく、申請も取得も出来ない。

外国人身分証明書がそもそも何かといった委細は、こちらを。

参 照:外国人身分証明書 Certificate of Alienとは何か?

外国人身分証明書には定期的な延長がある。
同証明書の延長は、タイ永住権を維持してゆくために必須の手続きだ。

新規発給を受けてから丸1年が経ち、延長の時期になったので、警察署で手続きをした。

延長の1種(1年)と2種(5年)

外国人身分証明書の効力には、1年(1種)と5年(2種)がある。
冊子の毎回の延長欄には、1種か2種かを明記するようになっている。
私が昨年、新規発給を受けた際に与えられたのは、1年だった。

外国人身分証明書の根拠法である「1950年外国人登録法」には、1年か5年かは、「申請する永住外国人本人が選べる」とされている。
しかし、警察署に備え付けの取扱いマニュアルの記載はそうなってなくて、初年は1種扱いとして1年。2回目以降は2種扱いとして5年で許可を出すこととされている。
(このマニュアルは私も見せてもらった)

そういうことで昨年は1種で手続きしたので、たった1年で延長の時期になった。
今回は5年がもらえるはずだ。

なお、実際のところは、警察署によっては初年から5年で出したり、1年+5年の手続きをまとめてやってしまって初年に6年で出しているところも、少なくないようだ。

いきなり延長に行かずに警察署に事前連絡

昨年警察署で私に外国人身分証明書の新規発行をした担当者は、この身分証明書の担当をもうずっとやって来たという定年直前の警察官だった。
が、「延長や転入の手続きはやったことがあるが、冊子自体を新規発行するのは初めてだ」とのことで、手順がわからず錯綜してやたら手間がかかった。
そして、「俺は今年で定年だ。来年からは隣のこの係員が担当になるからな」とのことだった。

これを聞いて、次の延長はややこしくなる予感がした。
私の居所はチェンマイでも県庁所在地郡ではなく隣の郡で、少々田舎だ。
この警察署の管轄域内に住む永住外国人は多くない。
署で聞いたところ20人少々とのことだった。

外国人身分証明書の延長はほとんどが5年に1回なので、実際に永住外国人が延長手続きに訪れることは、めったにない。
だから、私のケースがこの新任担当者に取って初回の可能性が高い。
本当に手順が分かっているだろうか??

そこで、妻から担当者に事前に電話を入れて「もうすぐ延長に行くから」と伝え、事前に作業手順を確認し準備しておいてもらうことにした。
電話対応は入管よりよっぽどフレンドリーで、「了解したので来る日が決まったら事前に伝えてくれ。手順を確認して置くし、念のため昨年度退官した警察官にも来てもらうようにするから」とのことだった。

提出書類

出頭したい日が決まったので再度電話連絡したら、その日の10時に来てくれとのこと。

提出書類は以下が指定された。

「外国人身分証明書」 Certificate of Alien
永住権を証する「居住証明書」 Certificate of Residence
住居登録証(タビアンバーン)
非タイ国籍者用IDカード
パスポート
※いずれも原本とコピー
※5年延長手数料: 800バーツ

準備は、もともと手元にある上の各々の原本とコピーを揃えればいいだけだ。
すべて手元にあるものなので、準備は楽である。
ビザ延長手続きのように、多数の書類をほうぼうから取り寄せる必要はない。
わたしは上の冊子等はすべてスキャンしてパソコンに保存してあるので、コピーは自宅で印刷するだけだった。

延長手続きの実際

延長当日は、上の提出書類の原本とコピーを持参して、警察署2階の担当部署の部屋(会計課)に向かった。
今日行くことは事前に伝えてあるので、受付は通さず直接部屋に行く。

ファイル棚には私の名前が記されたA4封筒があって、私がこれまでに提出した関連書類が収められている。
担当者はこれを取り出すと、マニュアルを参照しながら、延長手続きにかかった。
外国人身分証明書の延長欄に、手書きで事項を書き込んでゆく。

「延長申請書」のフォーム(タイ語のみ)があって、「タイ語が書けるか」というので書けると答えると、「じゃあこれを2枚書いてくれ」と書かされる。

こちらがちょうど書き終わった頃に、担当者の方も書き終わり、手数料800バーツを納める。
指定された提出書類は、コピーの束を差し出したら

「みんなそろってるよね?」

と尋ねるだけで中身を改めもせずに、まとめて受け取るだけだった。

こうして、領収書と延長項目が書き込まれた外国人身分証明書をあっさり受領したら、手続きは終わり。
別段、何かを尋ねる訳でも確認する訳でもない。楽なものだ。

所要は20分ぐらいだった。

このように、外国人身分証明書の延長は何かを「審査」するようなものではなく、ただ「出頭すればいい」という程度だ。
こうして無事に済んだので、次に延長に来るのは、5年後だ。

写真は・・・

外国人身分証明書には、延長時に写真を追加貼付する欄がある。
事前に電話した際には、「去年貼った写真は5年間有効なので、今回は写真の提出不要。だが4年後に再貼付に来てくれ」と言われた。
しかし、5年後には延長手続きがあるのに、その前年に写真貼付のためだけに出向くのは面倒だし、今後ずっと延長の年と写真貼付の年がズレるのも煩雑で嫌だ。

なので、今回新写真を貼ってしまえないかと電話で相談した。
そうしたいなら、それでもいいという。

なので延長手続き時には写真も持参した。
しかし、担当者が外国人身分証明書の冊子を改めて見て、「去年貼った写真は5年有効となっているので、今日追加貼付は出来ない」とのこと。
それだと外国人身分証明書の延長の年と写真貼付の年がズレて今後もややこしいので、整理したい旨を再度伝えたら、「なら次回の写真貼付は5年後の延長と同時でいいよ。写真だけなら1年ぐらい遅れても問題ないから」とのことだった。

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